外装リフォーム成功マニュアル⑦~正しい洗浄方法~
塗料だけでなく下地処理にもこだわりを
塗装を長持ちさせる秘訣は洗浄にあり
さまざまな要因で汚れている外壁。こうした汚れを完全に落とさないまま塗装すると、
どんなことが起こるのか。塗装を長持ちさせるために欠かせない「洗浄」について学んでおこう。
洗浄せずに塗装すると塗料は1~2年で剥げる!?
外壁塗装で最も重要な工程が下地処理。その一つに高圧洗浄がある。
強い圧力によって噴射される水で、剥がれかけの塗料や藻、コケ、汚れなどを洗い落す。
メリットは塗装する際に、塗料をより外壁材に密着させることができ、塗料が長持ちする点。
しかし、洗浄は目で見て分かりにくいため、いい加減に洗浄したり、洗浄後にしっかりと乾燥しないまま塗装するとさまざまな不具合が起きてくる。
洗浄が不十分だと数年で塗装が剥がれてしまうこともあるので注意しよう。
根深いカビやコケにはバイオ高圧洗浄が効果的
外まわりの汚れは、カビやコケなどの雑菌によるものが7割を占める。
これには、根こそぎ洗い落とすバイオ高圧洗浄が効果的だ。
木材、石材、タイルなどあらゆる素材に使用でき、通常の高圧洗浄では落としきれない0.01mmにも満たないピンホール(穴)に潜んでいるカビや藻、旧塗料などを徹底的に落とすことができる。
しっかり汚れを落とすことで塗料の密着性が上がり、塗料の性能が格段に長持ちする。
また、殺菌消毒作用により、美観が継続するメリットもある。
まとめ
洗浄が不十分だと、性能のいい塗料を塗っても、数年で剥がれたり機能を発揮できなかったりする。
塗料だけでなく、下地処理にもこだわろう。
部位別実例
ブロック塀
ブロック塀の汚れを塗装前に徹底的に除去。カビを根こそぎ落として、カビの再発生を防ぐ
木部
木の羽目板や下見板は吸水性があるのでカビが発生しやすい。洗浄すると真っ白に
屋根
カビやコケの根が奥までこびりついているスレート系屋根材にはバイオ高圧洗浄が効果的
バイオ高圧洗浄の施工手順
Step1材料の準備
高圧洗浄機、大きめのバケツや桶が2つ、
ゴムホースなどを用意
Step2養生
照明や電気機器など濡らしてはいけない部分をビニールで養生
Step3水養生
洗剤が浸透しやすいように、洗浄面を水でたっぷりと濡らす
Step4洗剤散布
洗浄面全体に洗剤を散布。
汚れに応じて洗剤の希釈割合を変える
Step5水洗い
洗剤散布後5~10分
反応させてから水で一気に洗い流す
飛散する可能性があるため、作業を行う前に近隣の方にご挨拶を。
工期は半日~1日
建材別の洗浄方法
モルタル
カビの根が塗装内部まで入り込んでると除去しきれないことも。
無理に高圧洗浄で取ろうとすると、塗膜が剥がれたり削れたりすることもあるので注意
サイディング
チョーキングが激しい場合は、粉を水洗いで落とさないと塗料が剥げる要因に。
これは、チョーキングがブロックして塗料が密着していないのが原因
鉄部
外壁以外にも、アルミサッシなどにカビがこびりついていることも珍しくない。
高圧洗浄できれいになるので、外壁と一緒に洗浄してもらおう